「博多の森で遊ぼう」(九州大学総合研究博物館 ~6/15)

九州大学総合研究博物館で開催中のイベント「博多の森で遊ぼう」に行ってきました。

九州大学総合研究博物館(「旧工学部本館」
旧九州帝国大学時代の1930(昭和5)年竣工の歴史ある建物です

常設展示室


「博多の森で遊ぼう」(~6/15・土日限定開催)


箱崎サテライト正門


普段は見られないお部屋や標本・資料が、期間中は特別に展示公開されています。


青山熊治が描いた壁画のある会議室
豪華な内装や調度品・家具も見どころです

昆虫標本開示室

化石閲覧開示室

動物骨格標本開示室

動物剥製標本開示室
天井まである背の高いケースはオナガドリ専用(?)


工学系資料開示室 
床に敷かれている「木レンガ」は、実習工場で使用されていたもの。
そこはかとなく、機械油の匂いが漂います。


工学部列品室
鉱山関係の標本・資料がずらり
削岩機


植物資料開示室


戦前の種子見本(イネ)と木製標本棚
伊都キャンパス移転の際に、発見されたものだそうです。
木製の重厚な標本棚の引き出しは、どの段もひっかかることなく、るすると引き出されます
 
九州大学110年の歴史の中で蓄積されてきた膨大な量の学術標本・資料のごくごく一部(とはいっても、とても1日では見切れないほどのボリュームです)が、これらの保管に使われてきたやはり年代物の標本ケースや標本棚に収められた状態で、展示されています。

ボランティアガイドの学生さんの説明によると、これら木製什器(歴史的什器)の多くは伊都キャンパス移転の際に、回収保存されたものだそう。


木製什器は、展示室だけでなく廊下にも

さりげない装飾ですが凝ってますね
「博多の森で遊ぼう」最終日の(6/15)に、
「植物と什器をめぐるツアー」(事前予約不要)があります。


これらの木製什器は現在、「在野保存」(歴史的な文化財・文化資源を、博物館や教育・研究機関だけではなく、事業者や個人などの在野で、使いながら保管し、次世代につなげる保存方法)という形での活用が図られており、実際に福岡県内のカフェなどにも貸し出されているそうです。



 
建物外観にもちょっとした見どころがあります。


レリーフの装飾やステンドグラスが美しい玄関ポーチを彩る鳥の彫刻
この部分「持送り」というそうです。

外壁を見上げると
雨どいの上にライオンの顔が


ぜひ、建物のまわりもぐるっとまわってみてください。



正面玄関向かいに赤レンガの建物が見えます。

旧九州帝国大学本部事務室棟」


「旧九州帝国大学本部建築課棟」

「旧九州帝国大学門衛所」


箱崎サテライトに残る近代建築物群は、いずれも国の登録有形文化財に指定されています。


「旧工学部本館」(総合研究博物館)は、6月30日以降、改修工事のため休館となるそうです(リニューアルオープンは令和10年度)。
館内の様子を詳しくご覧になりたい方
同館ホームページの「360°VR ツアー」をどうぞ。



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